【12月10日 AFP】中国南東部で、プロテスタントの有名な非公認教会の牧師や教会員が当局の家宅捜索を受けた後、数十人が行方不明になっている。信者らが10日、明らかにした。同国では宗教に対する締め付けが強まっている。

 非公認のいわゆる「地下教会」の一つで、四川(Sichuan)省成都(Chengdu)市に拠点を置く「秋雨聖約教会(Early Rain Covenant Church)」の発表によると、警察による一斉家宅捜索は9日夜に行われたという。

 匿名でAFPの取材に応じた信者らの話によると、牧師を含めた教会指導者らが拘束され、少なくとも80人の行方が分からなくなっているという。ただこのうち実際に何人が拘束されているかは分かっていない。

 ある信者はやはり匿名で、「大半の教会員が自宅から連れ去られ、中には街頭で連行された人もいた」と語った。「スマートフォンの位置特定機能で居場所を特定されて連行された人もいる」としている。

 公式には無神論の立場を取る中国政府は、宗教活動も含め、統制下にない組織的な活動を警戒している。(c)AFP