【12月7日 AFP】反政府デモが続くフランスで、大学入学要件の厳格化に抗議する高校生らもデモを展開している。7日には、一斉検挙された高校生らが頭の後ろで両手を組まされ、ひざまずいている様子を捉えた映像が公開され、激しい非難が巻き起こった。

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 同国では燃料税引き上げに抗議する「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト)」運動が3週目に入っており、その波は学校にも広がっている。

 6日、生徒らが一斉検挙されたのは、首都パリ郊外のマントラジョリ(Mantes-la-Jolie)。デモ隊が警察と衝突して車2台が燃やされ、サンテグジュペリ高校(Saint-Exupery High School)前で計146人が拘束された。

 ソーシャルメディアで拡散した動画には、地面にひざまずく生徒らに向かって機動隊が声を荒らげる様子が映っている。

 これに左派の政治家らが怒りを表明。社会党のオリビエ・フォール(Olivier Faure)代表はツイッター(Twitter)で、「どれほどの悪事がなされたとしても、ここに映っているような未成年者らへの侮辱は正当化のしようがない」と書いた。

 同日には他都市の学校付近でも、覆面の集団が火炎瓶を投げる、ごみ箱に放火するなどの行為に及び、警察と衝突する事態となった。

 黄色いベスト運動が長期化する中、高校約280校でも抗議行動が展開されたことで、全土に広がった不穏な空気はさらに濃くなっている。(c)AFP/Katy Lee