カンボジアで逮捕の代理母30人超、自ら育児を条件に釈放
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【12月6日 AFP】カンボジアで、中国人らからの依頼で金銭と引き換えに代理出産を請け負ったとして逮捕された代理母30人以上が、産んだ子を手放さず自分で育てることを条件に釈放された。当局が6日、発表した。カンボジアは、多額の報酬をもたらす違法な代理出産ビジネスの取り締まりを強化しており、逮捕者が相次いでいる。
今回釈放されたのは、首都プノンペンで今年6月に行われた代理出産事業者への強制捜査で逮捕された代理母32人。同時に中国人1人を含む関係者5人も逮捕され、いずれも人身売買の罪に問われていた。
人身売買対策委員会の警察幹部が、代理母らを「人道的見地」から釈放したことを認めた。代理母らは「産んだ子を売らずに自ら育てることに同意した」とされ、これを破棄した場合は15年以上の禁錮刑に処される可能性があるという。
代理出産を支援するNPO団体「ファミリーズ・スルー・サロガシー(Families Through Surrogacy、代理出産を通じた家族の意)」の創設者は、誰にとっても「悲劇」と指摘。概して経済的余裕がない代理母らは今後、他人の遺伝子を持つ子を育てていかなければならず、罪のない当事者らの人生に与える悪影響は計り知れないと懸念を示している。
カンボジアは2016年、隣国タイがその前年に代理出産を禁止したことを受け、関連事業が国内で拡大するのを防ぐために同様の措置を取った。
しかし中国が一人っ子政策を廃止したことで不妊治療の需要が高まっており、カンボジアの代理出産事業者らは、摘発を試みる当局の目を盗んでサービスの提供を続けている。(c)AFP