【12月5日 AFP】米国務省は4日、1991年1月以来およそ30年間閉鎖されていたソマリアの首都モガディシオの米国大使館を再開したことを明らかにした。駐ソマリア米大使には、日系のドナルド・ヤマモト(Donald Yamamoto)氏が就任した。

 米国務省のヘザー・ナウアート(Heather Nauert)報道官は、「この歴史的な出来事は、近年のソマリアの発展を反映しており、2013年に米国がソマリア連邦政府を承認して以来、正式な外交関係へ向けた段階がさらに一歩進む」と述べた。

 米国は近年、ケニアのナイロビにある米国大使館を拠点としてソマリアとの外交活動を行っていた。ナウアート氏は「ヤマモト氏と彼のチームは、ソマリア連邦政府の人々と緊密に協力し、2国間のすでに強い絆をさらに強化することを心待ちにしている」と述べた。

 在ソマリア米大使館は、ソマリア内戦が勃発した1991年に閉鎖。ソマリア政府が崩壊し、武力衝突が激化する中、外交官らは避難を余儀なくされた。

 米軍はソマリアで1993年、軍用ヘリ2機をモガディシオ市街で撃墜され、この際の戦闘で兵士18人を失うという記憶に残る痛手を負った。(c)AFP