EU離脱主導のファラージ氏、英独立党から離党 極右化に反発
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【12月5日 AFP】英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)を主導したナイジェル・ファラージ(Nigel Farage)氏が4日、英独立党(UKIP)を離党した。ファラージ氏は同党の共同創設者で、党首として10年近くにわたり党勢拡大に貢献した。
同氏は英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)への寄稿で「非常に悲しいことだが、私はUKIPを去る。この党はわが国が真に必要とするEU離脱政党ではない」と表明した。
ファラージ氏は2016年に党首を辞任したものの、正式な党員としてUKIPに残っていた。しかし、同党が先月、極右活動家で有罪判決を受けた経歴のあるトミー・ロビンソン(Tommy Robinson)氏を顧問に任命すると、現在の党指導部との間で亀裂が発生。自身も極右的見解を助長していると批判されているファラージ氏だが、そうした傾向に反発を示している。
同氏は寄稿で、今年のUKIPの年次総会に出席した際、「数人の怒れる若者たち」と対峙(たいじ)したことに言及。これらの若者は皆「イスラム教とトミー・ロビンソンのことしか考えていないように見えた」とした。
ファラージ氏は現在、英国のラジオ番組で司会を担当している。また、2016年米大統領選を通じて築いたドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領との関係を基礎に、米FOXニュース(Fox News)の解説者も務めている。(c)AFP/Dario THUBURN