【12月1日 AFP】米ホテルチェーン大手マリオット・インターナショナル(Marriott International)は11月30日、最大で5億人の宿泊客がハッキングの被害を受け、パスポート番号その他の重要な個人情報が流出した可能性があると発表した。

 マリオットは9月8日に米国内の宿泊予約データベースに対するハッキングの企てがあったと通報を受けたと明らかにした。

 今回のハッキングは過去に公表されたもののうち最大規模の一つで、これを受けてマリオットの株価は急落、ニューヨーク州のバーバラ・アンダーウッド(Barbara Underwood)司法長官は捜査に着手した。

 マリオットは「2014年以降、ホテルチェーン、スターウッドホテル&リゾート(Starwood Hotels and Resorts)に対し」個人情報と金融情報を危険にさらした「不正なアクセス」があったことを把握。調査により「権限を持たない者が情報をコピーして暗号化し、情報を削除するための手段を講じた」ことが判明したという。マリオットは2016年にスターウッドを買収した。

 この情報を解読した結果、マリオットは11月19日にその内容がスターウッドの宿泊客予約データベースからのものであることを認識した。

 マリオットのアーニ・ソレンソン(Arne Sorenson)最高経営責任者(CEO)は「今回の件について、深く遺憾の意を表する」と述べた。

 マリオットは、流出した情報には被害を受けた大半の顧客の氏名や住所、生年月日などがあったが、暗号化されたクレジットカード情報の一部が含まれている可能性も排除できないとしている。(c)AFP