【11月29日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は28日、2016年米大統領選挙でトランプ陣営の選対本部長を務めたポール・マナフォート(Paul Manafort)被告に恩赦を与える可能性を排除しないと述べた。マナフォート被告は、同陣営とロシアの共謀疑惑をめぐるロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の捜査に絡み資金洗浄(マネーロンダリング)などの罪を認めている。

 トランプ大統領は米タブロイド紙ニューヨーク・ポスト(New York Post)に対し、マナフォート被告への恩赦について議論したことはないが、可能性として「排除するつもりはない。なぜ排除する必要があるのか?」と述べた。

 マナフォート被告は減刑を期待してモラー特別捜査官に協力することに同意していたが、モラー氏は被告が偽証していたと主張。両者の合意は破綻している。

 判決の言い渡しが迫る中、同被告が大統領の恩赦を期待しているのではないかとの見方が高まっているが、恩赦が実現すれば、ホワイトハウス(White House)が疑惑に介入し、司法妨害を行ったとの非難を招くことになる。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、マナフォート被告の弁護士は同被告と検察による会話の内容をホワイトハウスの法律顧問に報告し、モラー特別捜査官の捜査方針に関する有益な情報を提供したとされる。(c)AFP