【11月28日 AFP】米国家経済会議(NEC)のラリー・クドロー(Larry Kudlow)委員長は27日、ホワイトハウス(White House)で記者会見し、今週末に予定される米中首脳会談について、貿易紛争の解決で合意に達する「可能性が十分ある」と述べた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は30日からアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開かれる20か国・地域(G20)首脳会議に合わせて、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席と会談する予定となっている。

 クドロー氏は会見で「われわれがディール(取引)をまとめられる可能性は十分あり、それについては習氏もオープンだ。ただし、一定の条件は満たす必要があるし、変更が必要な事柄もある」と指摘。どんな合意も、米中の貿易紛争の中心にある「公正と互恵」という問題を解決するものでなければならないともくぎを刺した。

 トランプ政権はこれまでに、中国からの年間輸入額の約半分に相当する2500億ドル(約28兆円)分の中国製品に報復関税を発動。残りの2670億ドル(約30兆円)分についても関税を課す可能性をちらつかせている。その場合、米アップル(Apple)が中国で生産する「iPhone(アイフォーン)」やノートパソコンなどにも影響が及ぶことになる。

 トランプ氏は26日、今回の首脳会談では、来年1月に予定する2000億ドル(約23兆円)分の中国製品に対する関税率引き上げを撤回するような合意はないだろうと述べている。(c)AFP