英EU離脱案、12月11日に議会採決 議員ら猛反発
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【11月27日 AFP】(更新)英国のテリーザ・メイ(Theresa May)首相は26日、同国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐりEU各国首脳との間で合意に至った協定案について、来月11日に議会採決を行うと発表した。ただ同案は英議員らの猛反発を受けており、メイ首相は議会承認に向けて困難な作業を強いられる見通しだ。
メイ首相は議会での発言で、「私は12月11日を見据えている…議会が国民投票結果の実現を望むのか否かについて、決断を迫られる時だ」と述べた。
メイ首相は前日の25日、EU加盟27か国の首脳から同案への承認を取り付けることに成功し、これまで何度も決裂の危機に見舞われた2年に及ぶEUとの苦しい協議に幕を引いた。
ただメイ首相は今後、議会の過半数を辛うじて掌握している状態である上、同案に反対する議員が与野党内に存在する中で、議会承認にこぎつける必要がある。この作業がいかに困難になるかは、メイ首相が26日の議会でベルギーの首都ブリュッセル訪問の成果を報告した際にも示された。
野党・労働党のジェレミー・コービン(Jeremy Corbyn)党首は同案とそれに付随する将来の関係に関する政治宣言を「国家による自傷行為」と断じ、「国益のため、議会にはこの合意を拒否するという選択肢しかないに等しい」と述べた。
さらにメイ氏が率いる保守党のマーク・フランソワ(Mark Francois)議員も、協定案は「完全に死んでいる」と指摘した。(c)AFP