【11月22日 AFP】中国スーパーリーグ(1部)が、来シーズンから選手のサラリーキャップ制を含め、各チームの支出を抑制するより厳格なルールを採用すると、21日に国営新華社(Xinhua)通信が報じた。

 今回の規制は各クラブによる「合理性を欠いた」投資を抑制するためのものであり、国内プロ選手は2019年に開始となる契約を結ぶことになると、中国サッカー協会(CFA)関係者の話として新華社通信が伝えた。

 サラリーキャップ制の規模については決定しておらず、莫大な給与が支払われている選手もいる外国籍選手については言及されていない。報道によれば、勝利ボーナスの額についても制限が加わる見込みで、現金の授与が禁止になるという。

 中国リーグは海外の有名なスター選手を破格の契約金で立て続けに獲得しており、世界からの注目が近年急速に高まっている。

 2017年1月に上海上港(Shanghai SIPG)に加入したブラジル人MFオスカル(Oscar dos Santos Emboaba Junior)の移籍金はアジア最高額となる6000万ユーロ(約77億円)で、この額はサッカー界の中でも最も高いものの一つだといわれている。

 また、オスカルが中国に渡ったのと同時期にはアルゼンチン人FWカルロス・テベス(Carlos Tevez)も上海申花(Shanghai Shenhua)に加入しており、その週給は世界でもトップクラスとなる73万ユーロ(約9400万円)と伝えられた。しかし、テベスの12か月間は不幸な結末に終わり、クラブを離れることになった。

 CFAはクラブの支出抑制の新たな方策として、選手の年俸とボーナスに制限をかけた。スーパーリーグでは昨年、外国籍選手を1人獲得するのに4500万元(約7億3000万円)以上を費やしたクラブは、国内選手を強化するための基金に同額を支払わなければならないという新たな移籍のルールをつくっていた。

 今季の1部リーグでは、オスカルとフッキ(Hulk)が重要な役割を果たした上海上港が初優勝を飾った。しかし、各クラブが莫大な資金を投じ、外国籍のスター選手を数多く獲得したことは、中国代表の成長にはつながらなかった。

 同代表は現在世界ランキングで75位につけており、20日に行われたパレスチナとのホームでの国際親善試合にも1-1で引き分けている。

 スーパーリーグの新シーズンは来年春に開幕する。(c)AFP