地雷処理兵が作業中の事故で両手と両目失う 中国・雲南、ベトナム国境
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【11月24日 東方新報】中国・ベトナム国境の老山(Laoshan)の西、雲南省(Yunnan)文山州(Wenshan)麻栗坡県(Malipo)は10月11日、良く晴れて空気は爽やかだった。夏の高温期や雨の降り続ける季節に比べ、この時期は中国陸軍の雲南掃雷大隊第四隊(掃雷四隊)にとって、爆発物の除去作業をするには適した時期だ。
地雷探知機が「ピーピーピー」と音を発した。直径約30センチメートルの大木の下に、爆発物処理兵の艾岩(Ai Yan)さん(26)と上司の杜富国(Du Fuguo)さん(27)は、67式手榴弾1個を発見した。火薬を増量した危険物で、本体部分は地表に表れていたが、大木にさえぎられ、しかも木の底部には地雷が重ねられている恐れがあった。
分隊長の指令に基づき、これまで同様、杜さんはそばにいる艾さんに対し「お前は下がれ、俺がやる、思い切り離れていろ!」と命令した。
艾さんが大木から2メートルほど離れると、杜さんはうずくまって作業を始めた。その時、「ドーン!」とごう音が起こり、火炎と黒煙が立ち上った。艾さんは、耳が聞こえなくなった。仲間の兵士らが何かを叫びながら駆け寄って来るのが見えた。
艾さんは「頭の中が真っ白になり、体はただただ震えていた」という。上司の杜さんは「肉の盾」のように、体は左後方に傾き、焼け焦げた砂だけが艾さんの顔を打った。爆発の衝撃波と大部分の破片は杜さんの体が受けとめたのだ。
艾さんはかすり傷だけで済んだが、艾さんの代わりに大部分の爆発の衝撃と爆弾の破片を受けた杜さんは、両目と両足を失った。
1か月が過ぎた今、社会は杜さんの身に起きた事故を知ったが、人民解放軍第926医院で治療を続けている本人は、自分の両目が摘出されたことをまだ知らない。
杜さんは現在、自分の両手を失った現実に向き合っている。ベッドの上で、両目を閉じている。たまに、一言か二言、冗談も言う。家族や同僚の兵士、医療関係者は、治療に影響が出ないように、けがの実情を伝えられずにいるのだ。
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