【11月22日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)の裁判所は21日、スパイ罪に問われた英国人学生マシュー・ヘッジズ(Matthew Hedges)被告(31)に終身刑を言い渡した。これを受けてジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)英外相は深い衝撃を受けていると表明、両国関係に影響が生じる恐れを警告した。

 博士課程の学生であるヘッジズ被告は、今年5月5日にドバイ(Dubai)の空港で逮捕されて以降、無実を訴えている。

 ヘッジズ被告の家族の代理人はAFPに、終身刑の判決を受けたことを認め、「審理は5分足らずで、彼の弁護人は同席していなかった」と述べた。

 UAEの国営首長国通信(WAM)が伝えた声明によると、ハマド・シャムシ(Hamad al-Shamsi)司法長官は21日、「被告人が法廷で検察側の告発した罪を認めた」後に、被告に終身刑が言い渡された。今回の判決について最終確定ではないとも述べ、ヘッジズ被告には判決を不服として連邦最高裁判所に上訴する権利があると説明した。

 ヘッジズ被告は、2011年の中東の民主化運動「アラブの春(Arab Spring)」以降の、UAEの外交・国内安全保障政策を研究していた。英国はこの研究に全く害はないとしたが、UAEは同国の政治的・経済的安全保障を脅かしたと主張している。(c)AFP/Mohamad Ali Harissi