【11月19日 AFP】(更新、写真追加)日産自動車(Nissan Motor)は19日、カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)会長が報酬の過少申告などの金融不正行為に及んだとして逮捕されたことを明らかにし、同容疑者の解職を提案する方針を発表した。東京地検特捜部の発表によると、ゴーン容疑者は2010~2014年度の5年度分の有価証券報告書に、自身の報酬が実際は100億円近くあったにもかかわらず、約49億円と過少に記載した疑いがある。

 日産の発表によると、内部通報を受けてゴーン容疑者に対する独自調査を実施した結果、不正行為が数年前から行われていたことが発覚。同社は22日に取締役会を開き、ゴーン容疑者の解任を提案する。

 ゴーン容疑者は仏ルノー(Renault)の最高経営責任者(CEO)と三菱自動車(Mitsubishi Motors)の会長も兼任し、3社の連合を率いている。三菱はゴーン容疑者の逮捕を受け、直ちに同容疑者の解任を提案すると発表。ルノーも、「早期に」取締役会を開くと表明した。

 緊急記者会見を開いた日産の西川広人(Hiroto Saikawa)CEOは、「憤り」を表明するとともに、ゴーン容疑者に権限が集中したことが問題の一因だったとの見方を示した。

 ゴーン容疑者逮捕の報道を受け、ルノーの株価はパリ株式市場で8.43%急落した。(c)AFP