ロシア、平和条約協議は「北方領土の自動的引き渡し意味せず」
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【11月19日 AFP】ロシアは18日、北方領土(Northern Territories)問題の解決に向け予定されている日本との協議について、日本が返還を求めている領土を必ずしも自動的に引き渡すことにはならないという立場を明らかにした。
ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は、地元テレビ局に対し「これは一部領土の自動的な引き渡しを意味すると言えるか。もちろん違う」と述べた。国営タス通信(TASS)が伝えた。
ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は9月、「前提条件なしに」平和条約の年内締結を提案。これに対し日本側は、まず領土問題を解決すべきだと主張していた。
先週にはプーチン大統領と安倍晋三(Shinzo Abe)首相が、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議のため訪問していたシンガポールで、北方四島に関する交渉を加速させることで合意した。
1956年の日ソ共同宣言には2島の引き渡しが明記されていたが、冷戦(Cold War)中の1960年に日本が米国と安全保障条約を締結したことを受け、ソ連側がその内容を一方的に否定していた。(c)AFP