フェデラー、落球のボールボーイを気遣う「全く問題ない」
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【11月18日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)準決勝のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)対アレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)戦で、ボールキッズが試合のクライマックスの場面で球を落とし、プレーが中断したことについて、フェデラーは試合後、落球した少年が眠れない夜を過ごすようなことがなければいいと話した。
英ロンドンのO2アリーナ(O2 Arena)で行われた一戦は第2セットのタイブレーク、フェデラーが4-3とリードして迎えたポイント中にボールボーイが落球し、ズベレフがラリーを止めるという珍しい出来事が起こり、これにより試合終盤の展開は影が薄まってしまった。
やり直しになったポイントをサービスエースで奪ったズベレフは5-4とリードすると、フェデラーは簡単なフォアハンドのボレーをネットにかけた。これで2本のマッチポイントを手にしたズベレフは、自身のサービスから始まった2本目のチャンスをものにして7-5、7-6(7-5)で勝利をつかんだ。
試合後、会場に詰めかけたフェデラーのファンからはブーイングが飛んだが、コート上でインタビューを行ったアナベル・クロフト(Annabel Croft)氏は観客に対し、ズベレフはルールに従ってプレーしたのだから「もっと敬意を払ってほしい」と呼びかけた。ズベレフは「まずはタイブレーク中のことについて謝りたい。ボールボーイが球を落とした以上、ルールとしてプレーを止めるしかなかった」とコメントした。
これに対して、自身7回目の最終戦優勝を逃したフェデラーも、ラリーが途中で止まったのは「大きかった」と話しつつ、「サーシャ(ズベレフ)のスポーツマンシップには何の疑いもない」とズベレフを責める気はないことを強調。さらに、ボールボーイから球を落としてしまったと直接聞いたことを明かした。
「あれについてはOKだ。全く問題ない。あり得ることだ。全然大丈夫だ。全然大丈夫だよ。彼が今夜眠れないなんてことがなければいいのだが。そんなに大したことではないのだから」「彼に対して怒っているなどということは一切ない。こちらからすれば全然かまわないことだ」 (c)AFP