【11月17日 AFP】インドネシアの最高裁が勤務先の学校の校長による不倫を暴露した女性に有罪判決を下したことが明らかになり、女性の夫は16日、最高裁の判断に「ショックを受けている」と語った。

 判決を受けたのはバイク・ヌリル・マクヌン(Baiq Nuril Maknun)さん(36)。2012年に観光地バリ(Bali)島に近いロンボク(Lombok)島にある学校の校長が同校の会計担当者との性的関係をマクヌンさんに生々しく語ったのが事の発端だった。マクヌンさんは校長の話を録音していた。

 弁護士によると、マクヌンさん自身もこの校長から繰り返し言い寄られていた。同僚らから校長の行為を暴露するよう説得されたマクヌンさんは音声を公開。これを受けて校長はマクヌンさんを解雇し、告訴した。

 ロンボク島の裁判所で行われた下級審でマクヌンさんは無罪とされたが、最高裁はこれを覆して電子情報法違反で有罪とし、禁錮6月と罰金5億ルピア(約390万円)を言い渡した。最高裁は判決理由を明らかにしていない。

 ロンボク島の検察当局は16日、AFPに対し、マクヌンさんが収監される前に今回の事案を見直しているところだと明らかにした。インドネシアの司法は汚職が横行し、判決の質が長らく批判されてきた。また電子情報法は規定があまりに曖昧で乱用される余地が大きいとして批判されている。(c)AFP