【11月17日 AFP】ラグビー日本代表のリーチマイケル（Michael Leitch）は16日、英ロンドン郊外のトゥイッケナム・スタジアム（Twickenham Stadium）で行われるイングランド代表とのテストマッチを翌日に控え、元恩師で現在は敵将であるエディー・ジョーンズ（Eddie Jones）ヘッドコーチ（HC）が、日本のラグビー文化を変えてくれたことに敬意を表した。

　2015年のW杯イングランド大会（Rugby World Cup 2015）で、エディーHCは日本代表指揮官として南アフリカに34-32で勝利を収める史上最大の番狂わせを演じた。来年のW杯（Rugby World Cup 2019）開催国となる日本が再び英国の地で歴史を刻むことを目指す中、3年前も日本の主将を務めていたリーチは、オーストラリア出身のベテラン指揮官がスプリングボクス（Springboks、南アフリカ代表の愛称）戦でまさかの大勝利に導いてくれたことに、喜んで感謝の気持ちを表した。

　ニュージーランド出身で10代の頃に日本に移住したリーチは報道陣に対して、「自分は14年間も日本に住んでいて、いろいろな経験をした。そこで一つ思い込んでいたのは、自分たちより手も足も長い強豪相手に勝つことは不可能だということ。それが、いつもの言い訳だった」と語った。

「エディーが来てから、その考え方は変わった。彼が文化を変えてくれたんだ。日本の子どもたちは代表チームに対して、必ず勝ってトップチームを倒すことを期待している。日本のラグビー文化は、今や勝つことが求められている」

　今回が通算2度目となるイングランド対日本のテストマッチを控える中、エディーHCは古巣チームに対して「寺に行ってお祈りする」ことを忠告。イングランドは前週、世界王者ニュージーランドとの試合で15-16の悔しい逆転負けを喫しており、このアドバイスで日本戦への決意を示した。

　日本代表のバックローを務めるリーチは、2003年のW杯決勝でオーストラリア代表指揮官としてイングランドに敗れた経験を持つエディーHCのこの発言について問われると、「エディーを好きにならずにいられない！」「だけど、こういったコメントについて自分は何も言えない」と返した。

　観客席8万2000を誇るトゥイッケナム・スタジアムでプレーするのは初めてとなる30歳のリーチは、「ここはラグビーのふるさとだ。きょう（16日）スタジアムに来て、日本代表としてプレーすること、自分が主将であること、そしてトゥイッケナムで日本のラグビーを披露できることの幸運を実感した」すると、「あすは最高に誇らしい瞬間になるだろう」と付け加えた。(c)AFP/Julian GUYER