【11月15日 AFP】サウジアラビア検察当局は15日、トルコ・イスタンブールのサウジ総領事館内で著名ジャーナリストのジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏が殺害された事件で、サウジ当局者5人に対し死刑を求刑すると発表した。その一方で、ムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子の関与はなかったと断言した。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)のコラムニストで、政府に対し批判的な立場をとっていたカショギ氏。

 サウジ検察報道官は、カショギ氏は薬物を投与されて死亡し、後に体を切断されたと発表。サウジ当局が同氏の殺害方法について認めたのはこれが初めて。

 報道官によると、サウジ情報機関の幹部がカショギ氏の本国帰還を命じ、またイスタンブールのサウジ総領事館を訪ねた「交渉班の代表」が、カショギ氏の殺害を指示したと断定したという。

 また同報道官は、カショギ氏の遺体の一部が総領事館の外で代理人に引き渡されたとしている。

 サウジは事件発生当初、総領事館内でのカショギ氏殺害の事実を繰り返し否定。先月半ばになってようやく認めたものの、「ならず者」による犯行だと主張していた。(c)AFP