事故死した主人の帰り待つ? 犬が現場の道路脇に80日間、内モンゴル
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【11月14日 CNS】中国・内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)フフホト市(Hohhot)のタクシー運転手、郭新華さんは、「もう三か月だよ。あいつはいつもあそこから離れないんだ。雨が降っても、風が吹いても。本当にすごいやつだ」と語る。
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この間、フフホト市錫林郭勒(Xilinguole)南路ではある犬がすっかり有名になった。多くの車が行き来する道路上で80日余りを過ごし、自動車事故で亡くなった女主人を待っているように見えるのだ。
11日夜、現場に行ってみると、犬は道路の真ん中の柵のところで体を丸めていた。横には誰かがあげた食べ物が置いてあった。初冬の寒さに犬は体を震わせていたが、人が近付くと警戒して立ち上がった。
「いつもこうさ。近くに寄ろうとすると離れる。人がこの場所から離れれば、また戻ってくる」と郭さんは言う。
郭さんは、夜勤専門のタクシー運転手。今年の8月ごろから犬を見かけるようになり、いつも道路の真ん中で主人の帰りを待っている、という。
「8月21日の朝早く、ここで交通事故が起こった。女性が犠牲となり、即死だったらしい。それ以来、犬がここに現れるようになったんだ。どんな天気でも、どんなに車が多くとも、ずっとここにいる。主人の帰りを待っているようだ」
犬が道端で待っている画像がインターネットに流れると、多くのネットユーザーが、これこそ実世界の中の「忠犬ハチ公」ではないか、と話題になった。中には、「主人はもう帰って来られないのだから、これ以上待たずに、かわいがってくれる次の主人と会えるように祈る」と書き込むネットユーザーもいた。
ボランティアの徐小剛さんは記者に対し「ボランティア団体で犬の主人の家族と連絡を取ろうとしている。もし見つからない場合は、犬が安心して暮らせるようにしてあげるつもりだ」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News