急性弛緩性脊髄炎、米で患者急増 ポリオ似の疾患
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【11月14日 AFP】米保健当局は13日、手足のまひを突然発症する子どもが急増していることを受け、調査を進めていることを明らかにした。現時点では、ウイルスや自己免疫疾患との関連が疑われている。
米疾病対策センター(CDC)の国立予防接種・呼吸器疾患センター(National Center for Immunization and Respiratory Diseases)のナンシー・メッソニエ(Nancy Messonnier)所長によると現在、「急性弛緩性脊髄炎(AFM)」として知られるこの病気の患者計252人を対象とする調査が全国で進行中だという。患者は先週から33人増加した。
メッソニエ所長によると、今年はこれまでに80人の患者が確認されており、2014年(120人)や2016年(149人)など、過去に患者が急増した年と同じペースになるとみられる。
疾患の流行が初めて記録された2014年以降、臨床検査を通じて確認された患者数は400人を上回っている。2015年と2017年にも数十人の患者が確認された。
メッソニエ所長は、親たちの不安は理解しているとした上で、AFMが「まれな」疾患であることに変わりはないことを指摘している。
患者の大半は2歳から8歳の子どもだ。ほぼ全員が3~10日にわたり発熱や呼吸困難などの症状を訴えた後、突発的に手や足のまひを経験する。まひ状態が治る患者もいるが、半数以上は回復に至らないと同所長は話した。
CDCがこれまで検査した脊髄液サンプル125人分のうち、半数でライノウイルスやエンテロウイルスの陽性反応が出た。これらのウイルスに感染すると通常、発熱、鼻水、嘔吐(おうと)、下痢、体の痛みなどの症状が現れる。
だが、突発的なまひを引き起こす正確な原因については、よく分かっていない。ライノウイルスやエンテロウイルスはありふれたウイルスだが、AFMはまれな病気だからだ。