フェデラーに特別待遇? GS20勝の王者本人が反論「事実でない」
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【11月14日 AFP】男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は13日、史上最高のテニス選手の一人であるということを理由に、大会主催者から優遇措置を受けているという自身に向けられた指摘に反論した。
ベテラン選手のジュリアン・ベネトー(Julien Benneteau、フランス)は、四大大会(グランドスラム)で20回の優勝経験を持つフェデラーは自身のスケジュールを有利にする目的でその名声を使うことができるという物議を醸すコメントを残したが、フェデラーはこれに返答している。
ベネトーは、フェデラーがナイトセッションでプレーできるような優遇を受けており、その結果メルボルンの厳しい暑さを免れていると示唆。その証拠として過去2大会の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)での試合を取り上げた。
ベネトーは先日、仏RMCスポール(RMC Sport)に対し「過去2大会の全豪オープンで彼は14試合を戦った。どちらも決勝に進んで優勝したからね。しかし、そのうち12か13の試合がナイトセッションだった」と話した。
「フェデラー対ジャン・レナード・ストラフ(Jan-Lennard Struff、ドイツ)戦と、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)対ガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)が同じ日に行われた時があった」と言うベネトーは「どんな主催者だって、ジョコビッチ対モンフィス戦を午後7時30分に入れると思うだろう? でも違った。その試合は気温40度の午後2時30分に始まり、フェデラー戦が夜に行われたんだ」と続けた。
「彼が優遇措置を受けているのは当たり前のことだ。彼が成し遂げてきたあらゆることを理由にね。でも、コンディションに大きな違いがある大会もある。それがどのようなものか彼は知らない」
しかし、世界ランキング1位のジョコビッチは12日、テニス界への貢献度を考えると、全豪オープンで6度の優勝を誇るフェデラーには「特別扱い」を受けるだけの権利が実際にあると主張した。
全豪オープンの大会ディレクターを務めるクレイグ・タイリー(Craig Tiley)氏は、フェデラーの試合が夜に行われたのは主催者側がテニス界最大のスター選手をえこひいきしたかったのではなく、「1世代に1人のアスリート」を見たいと望むファンの需要に応えるものだったというコメントを発表した。
タイリー氏は年に1回行われる男子テニスの対抗戦で、フェデラーとそのマネジメント会社であるTEAM8が運営するレーバー・カップ(Laver Cup)に投資しているが、利害関係の対立について否定している。