【11月13日 AFP】中国当局は先月、サイとトラの体の部位の取引を「特別な状況」において解禁すると発表して物議を醸したが、国営メディアの12日の報道によると、この解禁措置は延期されたもようだ。

 中国の国務院(中央政府)は先月末、サイとトラの体や骨の取引を科学研究、文化財としての販売、医学研究、治療などの目的に限定して解禁すると電撃的に発表した。だが環境保護活動家らは、絶滅の危機にあるサイやトラの死刑執行令状に署名したようなものだと批判していた。

 しかし、中国の国営新華社(Xinhua)通信が12日に報じたインタビュー記事の中で、丁学東(Ding Xuedong)国務院副秘書長は「調査の結果、(サイやトラの取引に関する)細則実施の発令は延期された」と述べた。サイやトラの体の部位の取引、輸送、使用を禁止する「3つの厳しい禁止」は続行するとしている。

 丁副秘書長は、引き続きサイやトラの体の部位の密輸を取り締まり、不法行為には「厳しい対応で臨む」と断言している。(c)AFP