【11月12日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)は11日、初日が行われ、大会第2シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は第7シードの錦織圭(Kei Nishikori)にストレート負けを喫し、キャリア通算100度目の優勝へ向けて痛手を受けた。

 同大会で歴代最多となる6度の優勝を誇るフェデラーは、ミスの山を築いたほか、珍しく感情をあらわにし、錦織とのグループ初戦を6-7(4-7)、3-6で落とした。この結果、通算16度の出場で2度目のラウンドロビン敗退の危機に直面している。

 フェデラーは第1セットについて「互いに苦しんだと思う」「初戦だというのが見て取れたと思う。チャンスの数は彼より多かったかもしれない」と話し、「第2セットになると感覚が良くなり始めたが、それは2人とも同じだったと思う。レベルが上がった。残念ながら先に奪ったリードを保てず、最終的にはそれが大きかった。あれが試合のカギだった」と続けた。

 37歳のフェデラーは、上海マスターズ(2018 Shanghai Rolex Masters)とパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2018)で錦織に連勝していたが、この日は満員のO2アリーナ(O2 Arena)でリズムに乗れなかった。

 普段は冷静なフェデラーだが、第1セット第12ゲームでバックハンドのウイナーをダウンザラインに決められると、ボールアビューズ(乱暴な取り扱い)で主審に警告を受けた。結局、第1セットだけで20本のアンフォーストエラーを犯したフェデラーは、タイブレークを4-7で落とした。

 第2セットは開始直後にブレークに成功し、逆襲が始まるかに思われたが、直後のゲームでブレークバックを許すと、第6ゲームでも再び錦織にブレークを奪われた。追い詰められたフェデラーに対して錦織はその後も落ち着きを維持し、最後は自身のサービングフォーザマッチを締めくくった。(c)AFP/John WEAVER