【11月12日 AFP】マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は11日、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子と電話協議し、サウジの著名ジャーナリスト、ジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏の殺害に関与した者全員の責任を追及する考えを伝えた。米国務省のヘザー・ナウアート(Heather Nauert)報道官が明らかにした。

 米在住でサウジ政府を批判してきたカショギ氏が先月2日、トルコ・イスタンブールのサウジ総領事館内で殺害された事件では、サルマン皇太子が殺害を指揮したと非難されている。事件は米国とサウジの長年の同盟関係を損なう形になっている。

 ナウアート報道官の声明によると、ポンペオ長官は電話協議で「米国はカショギ氏の殺害に関与した者全員に責任を取らせる。サウジアラビアも同じようにしなければならない」と強調した。

 ポンペオ長官はこれまでに、カショギ氏の殺害は「国際法の規範に違反する」ものだとし、関与者と特定された人物には制裁を科す可能性を検討していると明らかにしている。

 一方で、ポンペオ長官とドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、サウジとの通商・戦略・国家安全保障上の関係も重視している。

 ナウアート報道官によると、協議ではイエメン内戦も取り上げられ、ポンペオ長官は「停戦と、全当事者が紛争の平和的解決に向けて交渉の席に着くこと」を改めて求めたという。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)のコラムニストだったカショギ氏は、サルマン皇太子や、皇太子が主導するイエメン介入に批判的だった。(c)AFP