【11月11日 AFP】第1次世界大戦(World War I)終結100周年の記念行事に出席するためフランスを訪問している米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は10日、雨天を理由に予定していた米戦没者墓地への訪問を取りやめた。

 トランプ大統領は、1918年6月に米海兵隊が独軍と戦ったベローウッド(Belleau Wood)の戦跡と墓地を、メラニア(Melania Trump)夫人と共にヘリコプターで訪問する予定だった。この戦闘では7000人以上が死傷し、ベローウッドの墓地には2289人の戦死者が眠っている。結局、トランプ大統領の代理としてジョン・ケリー(John Kelly)大統領首席補佐官とジョセフ・ダンフォード(Joseph Dunford)統合参謀本部議長が同地を訪れた。

 仏、独、カナダの首脳が予定通り戦没者追悼施設や戦跡を訪れた中でベローウッド訪問を取りやめたトランプ氏に対しては、塹壕(ざんごう)戦で命を落とした米兵たちを軽視しているとの批判も出ている。中には、雨で髪が乱れるのが嫌だったのだろうとあざける声もあった。

 ベローウッドはパリの北東約80キロにあり、車でも1時間ほどで行ける距離なのに、なぜトランプ氏は車で行かなかったのかといぶかる声もあったが、ホワイトハウス(White House)関係者は、直前になって数十台にもなる米大統領の車列を準備しろと言われても無理な相談だと語った。

 トランプ氏は11日にパリ郊外シュレーヌ(Suresnes)にある米兵墓地を訪れる予定となっている。(c)AFP/Francis CURTA and Clare BYRNE