米ロス近郊のバーで銃乱射、12人死亡 元兵士の犯人自殺
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【11月8日 AFP】(更新、写真追加)米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊にあるバーで7日夜、元海兵隊員の男が銃を乱射し、12人が死亡、約15人が負傷した。男は現場で自殺。犠牲者には男と銃撃を交わした警官1人が含まれている。当局が8日、発表した。
事件が起きたのは、閑静な高級住宅地サウザンドオークス(Thousand Oaks)にあるカントリー音楽をテーマとしたバー兼ダンスホール「ボーダーライン・バー・アンド・グリル(Borderline Bar and Grill)」。事件当夜は大学生向けの音楽イベントが開かれており、店内は多数の客で混雑していた。
当局によると、午後11時20分(日本時間8日午後4時20分)ごろに男がバーで拳銃を乱射し始め、客らは出口へ殺到。地元ベンチュラ(Ventura)郡保安官によれば、客らは「裏口から走り出たり、窓を割って逃げたりした。屋根裏やトイレに身を隠した人々もいた」という。
米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)は目撃者の話として、男は「たくさん撃った、少なくとも30発は撃った。皆が脱出した後も銃声が聞こえていた」と伝えている。
男はサウザンドオークス在住の元海兵隊員、イアン・デービッド・ロング(Ian David Long)容疑者と特定された。米国防総省によれば、ロング容疑者は2008年8月から2013年3月まで海兵隊に所属し、2010年11月から2011年6月まではアフガニスタンに派遣された。動機やテロとの関連性を示す情報は今のところない。
ロング容疑者はここ数年で何度か警察沙汰を起こしていた。今年4月には、騒ぎが起きているとの通報を受けた警察官らがロング容疑者の自宅に急行。同容疑者はその際、「理性を少し失っていた」様子だったとされ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の可能性が示唆されたが、精神衛生の専門家チームとの面談の結果、問題はないとの判断が下されたという。(c)AFP