トランプ氏、セッションズ長官を解任 ロシア疑惑捜査に暗雲
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【11月8日 AFP】(更新、写真追加)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は7日、ジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)司法長官を解任した。セッションズ氏解任を受け、米大統領選でトランプ陣営がロシアと共謀関係にあったとの疑惑をめぐる捜査に影響が出る懸念が生じている。
セッションズ長官はトランプ大統領に宛てた書簡で「あなたの要請に応じ、辞表を提出する」と表明。トランプ氏はツイッター(Twitter)で、セッションズ氏の首席補佐官を務めるマシュー・ウィテカー(Matthew Whitaker)氏が司法長官代行に就任すると発表し、「セッションズ司法長官の奉仕に感謝し、今後の健闘を祈る」と述べた。
セッションズ氏は2016年の大統領選挙でトランプ候補を支持した最初の上院議員だったが、ロシア疑惑の捜査から身を引いたことなどを理由にトランプ氏から繰り返し批判を受けてきており、解任は以前から予想されていた。
セッションズ氏は、6日の中間選挙後にトランプ大統領が実施するとみられていた閣僚交代の最初の犠牲者となった。中間選挙では共和党は選挙で下院の支配を失う一方、上院では改選前より議席を増やして過半数を維持している。
トランプ大統領はセッションズ氏に対し、不法移民に対して十分に厳しい措置を取っていないとして公然と非難を重ねたほか、大統領選でのトランプ陣営とロシアの共謀疑惑やトランプ大統領の司法妨害疑惑をめぐるロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官の捜査を擁護していると批判していた。
セッションズ氏はロシア疑惑をめぐる捜査の開始が迫っていた昨年3月2日、大統領選期間中に自身がロシア側と接触していたことを理由に、捜査への関与・監督を避けることを表明。トランプ大統領の大きな怒りを買った。後任の司法長官にそうした制約がない人物が就けば、トランプ氏が捜査を制限することもあり得る。(c)AFP