【11月4日 AFP】米国が今月5日、イランに新たな経済制裁を発動することを受けて、イランの最高指導者アリ・ハメネイ（Ali Khamenei）師は3日、制裁に反発し、ドナルド・トランプ（Donald Trump）米大統領が米国の威信を「失墜させた」と述べた。また制裁により米国が最終的な敗者になるだろうと指摘した。

　ハメネイ師は自身のペルシャ語のツイッター（Twitter）への投稿で、イランの首都テヘランでの演説を引用し、「この新しい米大統領は…米国に残っていた威信と自由民主主義を失墜させた。米国のハードパワー、つまり経済力と軍隊の威力も低下している」と述べた。

　ハメネイ師は原油の禁輸を含め今月5日に新たに発動される米国の制裁に反発し、「米国とイランの対立はこの40年続き、米国はわが国に対し軍事、経済、メディア上での戦争というさまざまな努力をしてきた」と指摘した。

　同師は「重要な事実は、この40年の対立で敗者は米国で、勝者はイスラム共和国（イラン）ということだ」と言明した。

　トランプ大統領は今年5月、欧米など6か国とイランの間で2015年に結ばれた核合意を離脱して、イランに対する制裁を再開すると発表。核開発プログラムの制限という核合意をイランが順守していると主張する主要国の間で憤りの声が上がっていた。(c)AFP/Eric Randolph