米テネシー州の死刑囚、本人の希望通り電気椅子で刑執行
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【11月2日 AFP】(図解追加)米テネシー州で1日、2件の殺人罪で死刑判決を受けたエドモンド・ザゴースキー(Edmund Zagorski)死刑囚(63)に対し、本人の希望通り、電気椅子による死刑が執行された。全米で電気椅子を用いた死刑執行は5年ぶり。テネシー州では2007年以来となる。
ザゴースキー死刑囚は1983年、大麻を売るとの約束で男性2人を林の中に誘い出し、殺害したとされる。2週間後に見つかった被害者の遺体は、銃で撃たれ喉を切られていた。
上訴が連邦最高裁に却下され死刑が確定したザゴースキー死刑囚に対し、テネシー州当局は当初、薬物注射による死刑執行を予定していた。しかし、死刑囚に苦痛をもたらすとして物議を醸している催眠鎮静剤ミダゾラム(Midazolam)の使用に、同死刑囚が異議を申し立てた。
州最高裁がこの申し立てを却下すると、ザゴースキー死刑囚は電気椅子での死刑執行を希望した。テネシー州では、1999年以前に死刑判決を受けた死刑囚に対し、薬物注射と電気椅子のいずれかの執行方法を選ぶ権利を認めている。
米国で現在も電気椅子による死刑を行っているのは9州のみ。2000年以降に全米で執行された約900件の死刑のうち、電気椅子の使用は14件で、2013年以降は0件だった。(c)AFP/Nova SAFO, with Charlotte Plantive in Washington