【11月1日 AFP】米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外で、シナゴーグ（ユダヤ教礼拝所）の壁に反ユダヤ主義の落書きが見つかった。地元警察当局が10月31日、明らかにした。米国では27日にペンシルベニア州ピッツバーグ（Pittsburgh）のシナゴーグで、反ユダヤ主義的なメッセージをネットに投稿していた男が銃を乱射し、11人が死亡する事件が起きたばかり。

　今回落書きが見つかったのは、ロサンゼルス南郊のアーバイン（Irvine）にあるシナゴーグ「ベス・ジェイコブ（Beth Jacob）」。シナゴーグ側によると31日早朝、白壁にスプレーでユダヤ人をののしる言葉が落書きされているのを関係者が発見した。

　防犯カメラの映像には現地時間午前1時18分ごろ、フード付きパーカーを着てサングラスをかけ、マスクで口元を隠した人物がシナゴーグのフェンスを飛び越える様子が映っていた。この人物はその後、現場で盗んだ自転車に乗って立ち去ったという。

　シナゴーグは信徒向けの声明で、「アーバイン警察とシナゴーグの警備員が施設内を徹底的に調べたが、落書き以外に問題は見つからなかった」と説明。「敷地内の一層の安全確保に引き続き全力を注ぐとともに、憎悪（ヘイト）よりもわれわれは強いというメッセージを発信し続けていく」と表明した。

　警察によれば容疑者はまだ特定されておらず、オレンジ郡（Orange County）一帯のユダヤ教関連施設全てを対象に巡回警備を強化したという。(c)AFP