マフレズが古巣レスター会長にささげる決勝点、シティがスパーズ破る
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【10月30日 AFP】18-19イングランド・プレミアリーグは29日、第10節の試合が行われ、マンチェスター・シティ(Manchester City)が敵地でトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に1-0で勝利した。シティのリヤド・マフレズ(Riyad Mahrez)は、ヘリコプター墜落事故で死去した古巣レスター・シティ(Leicester City)のウィチャイ・シーワタナプラパー(Vichai Srivaddhanaprabha)会長に決勝点をささげた。
ウィチャイ会長を乗せたヘリコプターは27日に行われたレスター対ウェストハム(West Ham)戦の後、本拠地キング・パワー・スタジアム(King Power Stadium)から離陸した直後に墜落し、会長は死亡した。この悲劇的な事故でサッカー界には衝撃が走っており、特にレスターで4年以上を過ごし、2016年に驚くべきリーグ優勝を果たしたチームで中心的な役割を果たしたマフレズにとって、受け入れるのは困難だった。
シティに加入する前、ウィチャイ会長と良好な関係を築いていたマフレズは精神的にひどく打ちのめされ、この日のトッテナム戦でプレーするべきか悩んでいたというが、同会長だったら自分の出場を望んだだろうと考え、最終的にピッチに上がることを決めたと明かした。
開始6分にこの試合唯一のゴールを挙げると、ウィチャイ会長を追悼するため天に向かって指さしたマフレズは、「私にとって非常に難しい時間が続いている。こうしたことを経験するのは簡単ではない。『ボス』は特別な存在だった」と英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対して語った。
「レスターで4年半を過ごし、彼とはたくさんの思い出がある。本当に良い人だった」「とても悲しい。ゴールした時、彼のために両手を空に向けたのはそのためだ。彼は私やレスターのために多くのことをしてくれたが、今この件について話すのは難しい。非常に悲しいよ」
レスターで頭角を現したマフレズは、リーグ優勝したシーズンで輝かしいパフォーマンスを披露したことから、イングランド・プロサッカー選手協会(PFA)の年間最優秀選手にも選ばれたが、アルジェリア代表の27歳は、2010年にクラブを買収したウィチャイ会長のサポートがなければ、自身はトップに上り詰めることはできなかっただろうと主張している。
「彼は私にとって父親のようで、特別な存在だった。寛大な心を持ったとても良い人で、このニュースを聞いたときはショックを受けたし、胸が張り裂けそうだった。彼と一緒に亡くなられた人に対しても同じ気持ちだ」「厳しい状況だが、私の心はレスター、そして犠牲になった人々の家族と共にある」
「私はどんな時でもプレーしたかったし、彼が私にそうしてほしかったのは分かっている。サッカーに対して情熱的な人だったから」「(トッテナム戦は)難しかったし、彼のことを考え続けて、あまり眠れなかった」 (c)AFP