安田純平さん、約3年ぶりに帰国 拘束生活は「地獄だった」
このニュースをシェア
【10月25日 AFP】内戦下のシリアで武装勢力に拘束されていたジャーナリストの安田純平(Jumpei Yasuda)さん(44)が25日、約3年ぶりに帰国した。
安田さんは今週解放され、トルコで身柄を保護された。同日日本への帰国便に搭乗した安田さんは、機内で日本メディアの取材に短く応じ、3年余りに及んだ拘束生活について「地獄だった」と振り返った。
白髪交じりの安田さんは「身体的なものも精神的なものも、きょうも帰されないと考えるだけで日々、だんだんと自分をコントロールできなくなってくる」と語った。
安田さんが解放された経緯の詳細は現在も不明。在英NGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は身代金が支払われたと伝えているが、日本政府はこれを否定している。
シリアでは2015年、日本人ジャーナリストの後藤健二(Kenji Goto)さんと同じく人質となった湯川遥菜(Haruna Yukawa)さんが、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の戦闘員に斬首され殺害された。この人質危機の際、日本政府は2人の解放が考えられた機会を逃したとして、その対応を非難する声も上がった。
一方で、過去に外国で人質となり無事解放された日本人は帰国後、行動に思慮が足りなかったなどとして、世間からの強い批判にさらされた。(c)AFP