【10月25日 AFP】中米から米国を目指し、メキシコを北上している移民の移動集団(キャラバン)が24日、つかの間の休息を終えて行進を再開した。

 移民キャラバンはメキシコ南部ウイストラ(Huixtla)で1日の休息を取り、シャワーを浴びたり足を休めたりした後、明け方に出発。約12時間かけて徒歩やヒッチハイクで60キロ移動し、マパステペク(Mapastepec)に到着した。

 移民たちの中には、赤ちゃんを抱いたり、子どもの手を取ったりして進む人も多い。彼らは自国の凶悪犯罪や政情不安、貧困から逃れるために米国行きを決めたという。

 エルサルバドル出身のデルマー・マルティネスさんは、「国が恋しい。こうしたくてしているわけじゃない。故郷を離れて見知らぬ土地へ行きたい人などいない。でも、私たちの国で起きている事態のせいで、やむにやまれずこうしている」と語った。

 一方、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、毎日のようにツイッター(Twitter)で移民キャラバンを非難。移民の移動を阻止すると明言している他、中米諸国への援助の打ち切りや、南部国境への米軍配備や国境封鎖もちらつかせている。

 国連(UN)は移民キャラバンは約7000人と推計しているが、メキシコ当局は24日、それよりも大幅に少ない3630人と発表した。大半はホンジュラス出身とされる。

 集団移動する移民たちが米メキシコ国境に到着するまで、あと約3000キロ。(c)AFP