サウジ皇太子、記者殺害を非難 「痛ましく、忌まわしい」
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【10月25日 AFP】サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子は24日、同国の著名ジャーナリスト、ジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏がトルコ・イスタンブールの総領事館内で殺害された事件を非難した一方で、サウジが事件を隠蔽(いんぺい)したとの米国の主張については言及しなかった。
サルマン皇太子はこの日、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領との電話会談に臨んだ後、首都リヤドで開催されている国際経済フォーラム「未来投資イニシアチブ(FII)」で登壇した。
今月2日に起きたカショギ氏殺害事件は外交危機に発展しているが、サルマン皇太子は、トルコとの関係に「亀裂は入らない」と宣言。また事件について初めて言及し、「この出来事はサウジ国民全員にとって非常に痛ましく、忌まわしい出来事であり、誰も正当化できない」と述べた。
サルマン皇太子はアラビア語で話したが、公式通訳者が英語に訳した際、「忌まわしい出来事」の部分を誤って「非道な犯罪」と伝えていた。
トルコ大統領府筋によると、サルマン皇太子とエルドアン大統領は電話会談で「カショギ氏殺害の全容を明らかにするために必要な共同努力や措置」について協議したという。
米国では事件を受け、党派を超えた議員らが政府に強硬な措置を求めており、米国務省はサウジ人21人を対象に現行のビザ(査証)を無効とするか、将来のビザ受給資格を剥奪すると発表。
テリーザ・メイ(Theresa May)英首相も、英国が「全容疑者に対し、英国への入国阻止に向けた対応策」を開始し、容疑者が所持しているビザ(査証)を即時に無効とすると表明した。
仏政府もカショギ氏殺害にサウジが関与していたことが証明されれば、同国に対し「制裁措置」を発動するとしている。(c)AFP/Anuj Chopra and Mohamad Ali Harissi