【10月24日 AFP】トルコ・イスタンブールにあるサウジアラビア総領事館を訪れ、そのまま失踪したサウジの著名ジャーナリスト、ジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏──。その後、サウジアラビア政府は領事館内での同氏の死亡を確認しているが、事件発生から3週間、サウジ政府に対する国際社会の圧力は高まっている。

 以下、事件の経緯を時系列で追った。

■失踪

 10月2日午後1時15分(日本時間午後7時15分)ごろ、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)に寄稿していたカショギ氏がイスタンブールのサウジ総領事館に入館したところを監視カメラが記録。

 カショギ氏の同総領事館訪問は、トルコ人の婚約者ハティージェ・ジェンギズ(Hatice Cengiz)さんとの結婚に必要な書類を受け取るためだった。ジェンギズさんは外で待機していた。

 3日、ワシントン・ポストが、同総領事館への入館以降、カショギ氏の行方が分からなくなっていることを確認。米国務省が調査中であることを発表した。

 4日、サウジ政府は「総領事館の建物を立ち去った後」にカショギ氏が失踪したとの見解を示した。

■「殺害」

 6日、カショギ氏が領事館内で殺害されたとのトルコ警察の見解について、政府関係者が明らかにした。犯行については「イスタンブールに特別に送り込まれ、その日のうちに立ち去った部隊」によるものとされた。

 一方のサウジ政府は、この主張には「根拠がない」として否定した。

 他方でトルコのテレビ局が監視カメラ映像を公開。映像には、1台のバンが2日に領事館に入り、その後近くの公邸へと向かう様子が捉えられていた。

 15日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は、サウジのサルマン国王(King Salman)と電話会談を行い、その後、同国王から一切の関与もないと強い否定があったことを明らかにした。

 16日、サウジの首都リヤド(Riyadh)を訪問していたマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官は、サウジ側が事件の徹底捜査を約束したと発表した。