カショギ氏死亡確認、サウジの説明は不十分 主要国が真相開示要求
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【10月21日 AFP】サウジアラビアが20日、同国の著名ジャーナリスト、ジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏がトルコ・イスタンブールのサウジ総領事館内で死亡したと認めたことについて、主要国はこの説明では不十分であり、カショギ氏の遺体の所在を含む真相を明らかにするよう求めた。
トルコ政府は、2週間にわたる捜査の詳細をすべて開示する意向を示している。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はサウジの回答に不満を示しているほか、欧州連合(EU)、ドイツ、フランス、英国、国連(UN)なども真相を明らかにするよう求めている。
サルマン国王(King Salman)の息子、ムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子の事件への関与について、サウジ当局は全面否定している。
しかし米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、トルコが特定した容疑者の1人はサルマン皇太子の取り巻き、3人はサルマン皇太子の警護隊関係者、もう1人は高位の法医学専門家とされる。
コンサルティング会社ユーラシア・グループ(Eurasia Group)は、サウジ情報機関の組織の見直しやサルマン皇太子の側近の更迭は、「サルマン皇太子にカショギ氏殺害事件の累が及ばないようにするため」だとしている。
米誌ニューズウィーク(Newsweek)はカショギ氏の死後、それまで非公開とされていた同氏のインタビューを公開。その中でカショギ氏はサルマン皇太子を「旧態依然とした部族長」と評する一方、要請があれば皇太子の顧問に就任する意向も示していた。カショギ氏は、自身が求めているのは政権転覆ではなく改革だと訴えていた。(c)AFP/Anuj Chopra