全米女王の大坂、一躍スター選手になってもプレーに影響なし
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【10月20日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)女王の大坂なおみ(Naomi Osaka)は20日、一躍スター選手になった環境の変化と格闘していることを認める一方で、大きな注目を集めていることがシーズン最終戦のWTAファイナルズズ(WTA Finals Singapore 2018)に影響することはないと確信している。
21歳の大坂は、物議を醸した9月のフラッシング・メドウズ(Flushing Meadows、全米オープン)決勝で、四大大会(グランドスラム)通算23勝のセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)に対し番狂わせを演じた。
グランドスラムのシングルスでタイトルを獲得した初めての日本人選手となった後、大坂は高額なスポンサー契約を手に入れたことに加え、米トーク番組「エレン・デジェネレス・ショー(The Ellen DeGeneres Show)」に出演するなど、メディアでの露出も目覚ましい状況となっている。
大坂は、全米オープン以降生活が変化したと話す一方でテニスに集中する決意を示しており、シンガポールで報道陣に対し、「有名になったことについては、少し違和感がある」「以前は人に気づかれるのは日本にいるときだけと感じていたけれど、今は空港とかいろいろなところで(注目されて)変な気持ちがする」と明かした。
「自分としては、自分を変えられないし、性格を変えようとか感じていない。とにかく、試合に集中してテニスをするだけ。ほかのことは信頼できる人たちに任せている」
全米オープンを制した後、世界ランク4位の大坂は東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2018)と中国オープン(China Open 2018)で惜しくも優勝を逃した。特に中国オープンの準決勝では背中の治療を受ける場面があり、試合もノーシードのアナスタシヤ・セバストワ(Anastasija Sevastova、ラトビア)に不覚を取った。
それでも大坂は、21日にシンガポールで開幕するWTAファイナルズで、好成績を残して記憶に残る一年間を締めくくるチャンスを手にしている。今大会最年少で出場する大坂はレッドグループに入り、22日の初戦では2017年の全米女王で第5シードのスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)と対戦することが決まった。
同グループには、第1シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)のほか、けがで出場を辞退した世界ランク1位のシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)の代替選手となった第8シードのキキ・ベルテンス(Kiki Bertens、オランダ)が名を連ねた。
初めてのWTAファイナルズで、厳しい顔ぶれのグループに入った大坂は、「ラウンドロビン(総当たり)には慣れていないけれど、とても良いシステムだと思う。なぜなら、一試合に負けたとしても、そこで大会から姿を消すことにはならないから」と話した。
一方のホワイトグループには、大会連覇を目指す第2シードのキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)を筆頭に、第4シードのペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)、第6シードのエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina、ウクライナ)、第7シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)が入っている。(c)AFP