ウィンブルドン、来年から最終セットのタイブレーク制導入
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【10月20日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を主催するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)は19日、2019年から最終セットにおける大会史上初めてのタイブレーク制導入に踏み切ると発表した。ただし、適用はゲームカウントが12-12までもつれた場合のみとなる。
AELTCのフィリップ・ブルック(Philip Brook)理事長は、「最終セットにおいて合理的なポイントで決着がつかなかった場合、タイブレーク制を導入する時期にきたという意見に達した」と述べた。
通常試合がタイブレークに突入するのは、最終セットでゲームカウントが6-6までもつれた場合となっている。しかしながら、四大大会(グランドスラム)でこのシステムを採用しているのは、現在まで全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)だけとなっていた。
今年のウィンブルドン準決勝では、ケビン・アンダーソン(Kevin Anderson、南アフリカ)が最終セットのゲームカウントを26-24としてジョン・イズナー(John Isner、米国)を下したが、試合は6時間半以上にも及んだ。そして、その長丁場から2日足らずで臨んだ決勝で、アンダーソンはノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)にストレートで敗れた。
アンダーソンとイズナーの試合が長引いたことにより、ジョコビッチ自身もフルセットの激戦となったラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)との準決勝の開始時間が遅れ、試合が2日間にまたがることを余儀なくされていた。
ブルック理事長は、「ファイナルセットが異常に長引くケースはまれであると承知している中で、ゲームカウント12-12でタイブレークに突入することが、試合を終えて次に進む十分な機会を選手たちに与える公平なバランスになると感じている。さらに、試合が許容時間内に決着するという確信を与えることにもなる」と続けた。
AELTCによると、今回のタイブレーク制導入については、ウィンブルドンにおける過去20年間の研究データに加え、選手や大会関係者の意見を基に決定したとされている。
ビッグサーブが武器のイズナーは、2010年に大会史上最長記録となる3日間合計11時間以上の試合を戦ったことでも知られている。イズナーはこのとき、最終セットのゲームカウント70-68でフランスのニコラ・マウー(Nicolas Mahut、フランス)を退けた。(c)AFP