ドイツ・ケルン中央駅で人質事件、人質救助 容疑者は重傷 テロの可能性も
このニュースをシェア
【10月16日 AFP】ドイツ西部のケルン(Cologne)中央駅で15日、男が火炎瓶を投げ、女性を人質に取り立てこもる事件が発生した。警察は犯行の動機が「テロリズム」だった可能性もあるとの見方を示した。
午後0時42分(日本時間同日午後7時42分)に通報があり、当局は駅一帯を封鎖して利用客を避難させるとともに、同駅に発着するすべての列車の運行を一時的に止めた。ケルン駅は欧州で最も利用者の多い鉄道の駅の一つで、すぐ近くには有名なケルン大聖堂(Cologne Cathedral)がある。
容疑者の男は駅構内にあるファストフードチェーン、マクドナルド(McDonald's)の店舗に入り火炎瓶を投げ、店内はパニック状態になった。現場では少女(14)がやけどを負った。目撃した女性は報道陣に、叫び声が聞こえ「少女が助けを求めて走っていた」のを見たと語った。少女の足もとから火が上がっていたが、近くにいた人に救助されたという。
警官隊がスタングレネード(威嚇用手投げ弾)を使用して突入し、容疑者に発砲。人質の女性を無事解放した。容疑者の男は数度撃たれ重傷を負った。人質になっていた女性は軽傷を負い、その他に2人が負傷した。
警察は現場で犯行に及んだシリア人の男(55)のパスポートを発見した。警察によると男はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」のメンバーだと言っているという。警察は記者会見で、「あらゆる可能性を考慮して捜査しており、テロの可能性も排除していない」と明らかにした。(c)AFP