ロシア正教会が総主教庁との関係断絶 ウクライナ正教会独立めぐり
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【10月16日 AFP】ロシア正教会は15日、キリスト教東方正教会で最も高い権威を持つコンスタンチノープル総主教庁(トルコ・イスタンブール)との関係断絶を決めた。総主教庁がウクライナ正教会のロシア正教会からの独立を承認したことを受けた措置。ロシア正教会で対外関係を担当するイラリオン(Hilarion)府主教が、ベラルーシの首都ミンスクで報道陣に語った。
イラリオン府主教は意思決定機関聖シノド(Holy Synod、最高宗教会議)の会議の後、ロシア正教会は総主教庁による先週の決定を認めないと言明した。
2014年にロシアがウクライナ南部クリミア(Crimea)半島を併合し、ウクライナ東部で親ロシア派分離独立勢力との衝突が始まって以降、ウクライナ政府はロシア正教会のキリル総主教(Patriarch Kirill)の影響を警戒してきた。
ペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)ウクライナ大統領は今年、コンスタンチノープル総主教バルトロメオス1世(Bartholomew I)に、ウクライナ正教会の独立を支持する決定を下すよう要請。ロシア正教会は独立に強く反対していた。(c)AFP/Valery KALINOVSKY