あいたたた……タイ・プーケットで恒例の奇祭
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【10月13日 AFP】毎年恒例の「ベジタリアン・フェスティバル(Vegetarian Festival)」が開催されているタイ南部のプーケット(Phuket)で12日、パレードが行われ、頬に剣や串などを刺し通した参加者らが練り歩いた。
プーケット島には相当数の中国人が居住しており、中国人コミュニティーでは九皇大帝(Nine Emperor Gods)の祭りの期間中、肉食のほか飲酒や賭博といった道楽を控えることになっている。
祭りでは恍惚(こうこつ)状態に陥った参加者らが、刀剣や刃物、くぎや串などを頬や舌に刺し通す。中には給油ノズルなどの珍しいものを用いる人もいた。
昨年は、2016年10月に死去したプミポン・アドゥンヤデート(Bhumibol Adulyadej)前国王の服喪期間に当たったため、祭りが開催されなかった。
主催者の一人は「串などを刺した人々は、奇跡を示すために地上に降臨した神々を象徴する。串などを通す行為は神々が痛みを受けることで、人々の罪を清めることを意味する」「この祭りで重要なのは、人々が宗教の教えを守り、肉食を断つことにある。実は厄払いの祭りなのだ」と説明した。
伝承によると、この祭りの起源は1825年にさかのぼり、同地を訪れた京劇団が病に倒れ、健康回復のために菜食を実践し、道教の儀式を執り行ったのが始まりとされる。
祭りの終盤には熱した炭の上を歩く儀式も予定されており、多数の来場客が見込まれている。(c)AFP