【10月21日 AFP】フランス北西部沖で40年前に海に沈んだタンカーの残骸がある場所が、ダイバーに人気のダイビングスポットになっている。

 1978年3月16日、フランス北西部ブルターニュ(Brittany)地方の沿岸でタンカー「アモコ・カディス(Amoco Cadiz)」号が座礁した。この事故は、世界で最もひどい原油流出事故の一つとなった。

 22万7000トンのタンカーは小さな港町、ポールゾル(Portsall)の海岸線を何マイルにもわたって原油で覆い尽くし、サンゴ礁を破壊した。

 タンカーの船体は三つに割れて壊れ、ゆっくり海底へ沈んでいった。今ではさびついて海藻で覆われている。

 事故後、3か月かけて何千人もの軍兵士やボランティアが、360キロに及ぶ海岸線の原油を除去した。原油にまみれた多くの海鳥たちも守ろうとした。

 地元の市長や当局は、船を操縦していた米企業から補償を勝ち取るまで、裁判に14年を費やした。(c)AFP