【10月11日 AFP】中国の新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)で、少数民族ウイグル人らイスラム教徒およそ100万人が「再教育施設」に入れられているとされる問題に国際的な批判が高まる中、当局がテロ対策とする同施設での活動に関する規則が改定された。自治区内の地方政府に「職業教育センター」を設置し、「過激主義に感化された人の教化」を求める内容となっている。

 2017年3月に発令された規則を改定するもので、9日に可決された。自治区政府のウェブサイトに掲載された新規則によると、職業教育センターでは標準中国語や法概念の教育、職業訓練のほか、「思想教育」も実施される。改定は、これまでばらばらだった施設の管理の統一を図る狙いとみられる。

 これまでの規則でも長いあごひげやベールの着用といった数多くの宗教行為を禁じていたほか、地方政府に「教化」の実施を促していた。教化については、洗脳の遠回しな表現に過ぎないとの批判がある。

 中国当局は宗教的な過激主義や分離主義、テロリズム対策を推し進めており、新疆ウイグル自治区の超法規的な再教育キャンプには、最大100万人が収容されているとみられている。拘束の主な対象は新疆ウイグル自治区のイスラム系少数民族、その中でも同自治区の人口2200万人の約半分を占めるウイグル人となっている。(c)AFP