チャーター便で移民送還、ドイツ計画に伊内相「空港閉鎖する」
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【10月8日 AFP】ドイツで難民申請を却下された移民を独政府がチャーター機で経由地のイタリアに送還する計画だとの報道を受け、マッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)伊内相は7日、イタリア国内の空港を閉鎖すると警告した。
極右政党「同盟(The League)」を率いるサルビーニ内相は、「もしドイツ政府や欧州連合(EU)首脳部の中に、多数の移民を無許可のチャーター便でイタリアに降ろそうと考える者がいるとしたら、そんなことが可能な空港は今もこれからも存在しないと知っておくべきだ」とツイッター(Twitter)に投稿した。
サルビーニ内相はさらに、この夏イタリア政府が移民救助船の入港を禁じた点にも言及。「港を閉鎖したのと同様、われわれは空港も閉鎖するだろう」と述べた。
これに先立ち独DPA通信は7日、難民申請を却下された移民たちをドイツ政府が間もなくチャーター便でイタリアに送還すると伝えた。DPAによると、第1便は8日、第2便は17日に出発予定で、送還される移民の大半はイタリアを経由して欧州連合(EU)に入ったナイジェリア人だという。
伊日刊紙レプブリカ(La Repubblica)も6日、ドイツ連邦移民・難民庁(BAMF)が難民申請者に対し、いわゆる「ダブリン(Dublin)規則」に基づいて「すぐにでも」イタリアへ送還すると警告する通達を行ったと報じていた。
ダブリン規則は、移民が最初に入国した国に保護責任があるとする難民保護ルールだが、論争の的となっている。
一方、ドイツ内務省は7日夜、「近日中に(移民を)イタリアへ送還する計画はない」とDPAの取材に説明している。(c)AFP