大坂は準決勝敗退、全米優勝後の「ストレス疲れ」認める 中国OP
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【10月7日 AFP】女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)が6日、ストレートで敗れた中国オープン(China Open 2018)シングルス準決勝の試合後、周囲からの過大な期待に応えようとして「ストレス疲れ」していると明かした。
この日、腰のけがにも苦しみノーシードのアナスタシヤ・セバストワ(Anastasija Sevastova、ラトビア)に4-6、4-6で敗れた大会第8シードの大坂は、急激に高まる自身への期待に関して口を開いた。
先月の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)では、決勝でセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)を破って自身初の四大大会(グランドスラム)優勝を達成。20歳という若さに加え、史上最高の選手の一人を下して成し遂げた快挙は話題をさらい、脚光を浴びることになった。
それでも、現在の状況は必ずしも居心地の良いものではないという大坂は「日に日に、自分の力を証明したいという気持ちになっているのは間違いないと思う。それが少し自分に対して重荷になっているのかもしれないと思う。ある意味、自分を精神的に疲れさせてしまうから」と語った。
「もし大会で優勝できなければ『あの選手は勝てていないね』と言われるし、グランドスラムで勝っていなければ『あの選手はまだグランドスラムで優勝していない』と言われる。そして、もし1回しかグランドスラムで優勝していなかったら『まだ1回しかグランドスラムで勝っていないだろう』みたいな感じになる」
「やらないほうがいいのは分かっているんだけど、コメントとかも読んでしまう。それで『もっとやらないと、もっとうまくならないといけないと』と思ってしまう」
今週は、全米オープンと東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2018)に続き3大会連続の決勝進出を目指していた大坂だったが、張帥(Shuai Zhang、中国)と対戦した5日の準々決勝では、自身の振る舞いに不満も漏らした。
試合途中で涙を流しそうになったり、ラケットを投げたりした準々決勝と比べ、この日のセバストワ戦では落ち着きを見せたが、今度は腰の痛みに悩まされた。本人は深刻なけがではなく、疲労によるものだと説明している。
試合後の会見で、準々決勝に勝ったときよりも負けたときの方がうれしそうに見えるのはなぜかとAFPの記者に問われた大坂は「きょうは後悔が全くないから」と答えた。「大会序盤から腰には少し悩まされていた。ここまで勝ち進めたから満足している」 (c)AFP/Peter STEBBINGS