【10月4日 AFP】米テキサス州ヒューストン（Houston）は3日、カナダのラブドール専門店が計画していた同市での出店を差し止めた。出店をめぐっては住民から抗議の声が上がっていたほか、地元メディアも「ロボット売春宿」と呼んで批判していた。

　ヒューストン進出をもくろんでいたのはカナダ・トロントにあるラブドール専門店「キンキーズドールズ（Kinkysdolls）」。キンキーズドールズによると店が扱うラブドールには対話型人工知能（AI）とロボット技術が内蔵されており、客は商品購入前にレンタルすることも可能だという。

　しかし、この販売方式にヒューストンの宗教指導者や住民、政治家が強い抵抗感を示し、同市議会はラブドールを扱う店の出店を事実上禁止する法改正に踏み切った。法改正には、ヒューストン市内でラブドールを購入した客は商品を使用することができないとの内容が盛り込まれたという。

　シルベスター・ターナー（Sylvester Turner）市長はキンキーズドールズの販売方式について、「私がヒューストンでお目にかかりたいと思う種類のビジネスではない」と苦言を呈し、「販売は可能だか、使用はできない。商取引されるどんな無生物とも性行為に及んではならない」と強調した。

　キンキーズドールズは約1年前にトロントで開業。同店のオーナーは地元紙トロント・サン（Toronto Sun）の取材に応じ、「当店は売春宿ではない」「われわれはお店であり、ラブドールを販売することが目的だ」と反論した。(c)AFP