アインシュタイン「神の手紙」競売へ 最大1.7億円で落札予想
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【10月4日 AFP】米競売大手クリスティーズ(Christie's)は3日、理論物理学者アルバート・アインシュタイン(Albert Einstein)が神や宗教、意義の探求について自身の考えを書き表した手紙が12月4日、ニューヨークで競売にかけられると発表した。予想最高落札価格は150万ドル(約1億7000万円)。
1枚半からなる手書きのこの手紙は、アインシュタインが1955年に亡くなる1年前、米ニュージャージー州のプリンストン(Princeton)でドイツの哲学者エリック・グートキンド(Eric Gutkind)宛てにドイツ語で書かれたもの。
相対性理論で有名なアインシュタインは、この手紙で「神という単語は私にとって、人間の弱さの表現と産物以外の何物でもない。聖書は敬うべきだが原始的な言い伝えの集まりだ」と述べ、「どんな解釈をしても、それがいくら繊細なものでも、(私にとって)これを変えることはできない」と断言している。
クリスティーズは予想落札価格を100万~150万ドル(約1億1000万~1億7000万円)と見積もっている。
昨年10月にはアインシュタインが東京で配達人に渡したとされる、幸福な人生の理論について書かれたメモが中東エルサレム(Jerusalem)で競売会社ウィナーズ(Winner's)の競売にかけられ、156万ドル(約1億7800万円)で落札されている。
クリスティーズの担当者は「アインシュタインの手紙や原稿は一定の頻度で競売に出されるものの、これほど重要で意義のあるものはまれ」であり、アインシュタインが1939年、ドイツの爆弾製造の取り組みを警告した、フランクリン・ルーズベルト(Franklin D. Roosevelt)米大統領(当時)宛ての手紙に似通っていると指摘した。同担当者によると、この手紙は2002年に200万ドル(約2億3000万円)で落札された。(c)AFP