仏、ブレグジット「最悪の事態」に備え 税関職員増員 新法も準備
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【10月3日 AFP】フランスのジェラルド・ダルマナン(Gerald Darmanin)公会計相は2日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐり仏政府として「最悪の事態」に備えているとして、英仏海峡の港湾にある税関の職員を大幅に増員する方針を明らかにした。
英政府とEUの間で緊迫した交渉が続けられている中、仏北部カレー(Calais)で地元当局者らとブレグジットに関する協議を終えたダルマナン氏は、「われわれは対英関係の法的枠組みがないまま迎える『ハード・ブレグジット(強硬な離脱)』に備えなければならない」と報道陣に語り、「何が起こるか分からないからこそ最悪の事態に備えなければならない」、「とにかくそのような前提で準備するよう首相から指示されている」と述べた。
当局者が2日AFPに明かしたところによると、仏政府は交渉が合意に達しないまま英国がEUを離脱する場合に備えた法案を来月議会に提出する方針。法案はナタリー・ロワゾー(Nathalie Loiseau)欧州問題担当相が3日内閣に提出する予定で、ハード・ブレグジットがもたらす法律・行政上の問題に対処する内容だという。
この当局者は、英国在住のフランス人やフランス在住の英国人の取り扱いなど解決すべき問題は山ほどあると述べ、現在は欧州で発行されたライセンスで乗務している英国と欧州大陸を結ぶ高速鉄道ユーロスター(Eurostar)の運転士も不条理な問題に直面する恐れがあると指摘した。(c)AFP