【10月1日 AFP】男子テニス、成都オープン(Chengdu Open 2018)は30日、シングルス決勝が行われ、予選勝者のバーナード・トミック(Bernard Tomic、オーストラリア)が大会第1シードのファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini、イタリア)に6-1、3-6、7-6(9-7)で勝利し、ツアーでは3年ぶりとなる優勝を収めた。

 4本のマッチポイントをしのぐなどドラマチックな展開で白星を飾った25歳のトミックは優勝の瞬間が訪れると、喜びのあまり膝から崩れ落ちてコートにキスし、天を見上げた。

 2015年のコロンビア・オープン(Claro Open Colombia 2015)以来となるツアー制覇を飾ったトミックは、世界ランキングが123位から100位以内に押し上げられることとなり、来年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2019)でのチャンスを見据えている。

 一方、1シーズンで4度のツアー優勝を成し遂げた最初のイタリア人選手になることを目指していた世界ランキング13位のフォニーニにとっては、二重の意味での失望となった。

 しかるべき理由で紙面を飾るという歓迎すべき変化が訪れたトミックは「今大会では5度ほど負けていてもおかしくなかった」と話している。

「多くの試合で気を落とし、2回戦のロイド・ハリス(Lloyd Harris)戦でもマッチポイントのピンチがあった」「ジェットコースターのような1週間だった」

 トミックはかつて希望の星と注目されていたが、ここ数年は関係機関との間でいくつかもめ事があり、テニス界の悪童の一人という評判を得ている。

 トミックは今年1月、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2018)の本戦出場が絶たれたことを受け「俺がやるのは自分が稼いだ金を数えることだけ」と豪語し、批判を受けていた。

 また昨年、キャリアが落ち込んだ際には試合中に「退屈だ」と感じる瞬間があり、常に100パーセントの力を競技に注いでいるわけではないと告白していた。(c)AFP