【9月30日 AFP】英国で29日、与党・保守党(Conservative Party)の公式アプリに安全上の欠陥があり、党閣僚・議員らの電話番号や個人情報が公になってしまう出来事があった。その中には、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)推進派のマイケル・ゴーブ(Michael Gove)環境相やボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前外相らも含まれている。

 欠陥が発覚したのはイングランド中部バーミンガムで30日に開幕する党大会向けの公式携帯アプリ。議員らが連絡先としてネット上で広く公開している電子メールアドレスを入力すれば、誰でもその議員の個人設定に侵入し、内部データの閲覧や編集が可能な状態となっていた。この欠陥を悪用したいたずら電話を受けた議員もいたという。

 ツイッター(Twitter)のユーザーの情報によると、ジョンソン氏のプロフィール欄では一時、同氏の顔写真がわいせつ写真にすり替えられ、肩書きは侮辱的な言葉に書き替えられていた。

 保守党アプリの欠陥をいち早く報じたのは、英紙ガーディアン(Guardian)のコラムニスト、ドーン・フォスター(Dawn Foster)氏。フォスター氏はツイッターで、「全てのジャーナリスト、政治家、参加者の携帯電話番号が基本的に公開されている。素晴らしい!」と皮肉った。

 保守党広報は今回の事態を謝罪した上で、すでに技術的な問題は修復されており、現在は安全に機能していると付け加えた。

 英政府機関の情報コミッショナー事務局(ICO)はこのアプリに関連した欠陥について調査中だと明かした。問題のアプリは豪企業が開発したものだという。(c)AFP